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栃木県立美術館企画展 ウェザーリポート-風景からアースワーク、そしてネオ・コスモグラフィア

イベント

観光名所と呼ばれる美しい景色はたくさんありますが、晴れた日の切り取られた美しさのみを観て、それこそが「自然の美しさである」と思い込んではいませんか?

写真やテレビの画面、風景画で切り取られた美しい自然風景たち。

それらを堪能したところで、本当に自然の美しさに触れたと言えるのでしょうか。

「どんな天気でも、それはいい天気なんだ」と自然の摂理を表現したドイツの彫刻家ヨーゼフ・ボイス。その言葉が表す通り、厚く雲がかかり激しく雨が打ち付ける瞬間も、霧が濃く立ち込めその景色を多い隠す瞬間も、どんな天気のもとにあっても、自然はただそこに在ります。気象状況に対して「いい」「悪い」と評価し喜んだり悲しんだりするのは、あくまで人間側の都合にほかなりません。

千葉麻十佳《Melting Stone》2017年 HDビデオ 作家蔵

しかし、社会の発展とともに巨大地震、津波、スーパー台風、連続豪雨、竜巻の突発、大洪水などの自然災害が大きな脅威となりつつある昨今、このような純粋な捉え方で「天気」を観ることは可能なのでしょうか。

気象現象を視覚化したのは風景画といわれています。

風景画によって表現された「ある一部の」美しい景色やそれを可能にする気象条件がもてはやされる一方で、「コスモグラフィア」という地球画とも宇宙画とも呼ぶべき図像が風景画に先立って誕生したことは、美術において重視されてこなかったそうです。

理由としては、ありのままの気象の変化をつぶさに観察し続けてきた天文学や地理学と、人間の感性に訴えかえるアートとしてのアプローチに終始した美術が交わる機会がほとんどなかったからだと考えられています。

しかし、望遠鏡などの光学装置とヘリコプターや飛行機、宇宙探査機などが発達したことによって、かつて風景画で表現されてきた水平的眼差しとは違った垂直的眼差しが美術に視覚革命ともいうべき事態をもたらしました。

今回の企画展では、絵画、彫刻、版画、写真、映像など、さまざまなジャンルの作品約69点を通して、美術における新たな世界画としてのネオ・コスモグラフィアの可能性を探ります。

注目ポイント:ギャラリー・トークでより深く

企画展の担当学芸員による作品の詳しい解説を聞きながら、企画展会場を巡ることができます。時間は60分程度。

それぞれのアーティストが作品を通して伝えたかったこと、表現しようとしたことをより深く理解できる機会です。

事前申し込み不要で、企画展観覧券があれば誰でも参加できるので気軽に参加してみては。

2018年8月4日(日)午後2時〜
企画展入口に集合


ウェザーリポート 風景からアースワーク、そしてネオ・コスモグラフィア

2018年6月30日(土)~8月26日(日)
宇都宮市桜4-2-7(栃木県立美術館)
 028-621-3569
公式HPはこちら

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※情報はすべて取材当時のものです。価格・メニューなどは変更されている場合があります。
詳細はお店のウェブサイトでご確認ください。

宮めぐり編集部

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