しだれ桜の名所・宇都宮「祥雲寺」で境内めぐりを楽しもう-PR
宇都宮市の中心地、栃木県庁からすぐ北にある「曹洞宗 戸祭山 祥雲寺」は、室町時代から約550年の歴史があるお寺です。
こちらのお寺の境内には、県の天然記念物として指定される「しだれ桜」があり、春にはたくさんの花見客が訪れる「宇都宮の桜スポット」として知られている場所ですが、実はほかにもたくさんの魅力があるお寺だということをご存じでしょうか。
広さは東京ドーム約1個分、50,000平方メートルを超える広大な境内には、四季折々の自然とともに、たくさんの羅漢像に出合えるスポット「羅漢渓」や、西国三十三所の巡礼ができる「西国三十三番観音」などがあり、見どころいっぱいです。
さらには、一般の方でも自由に参加できる坐禅会や写経会、石彫会(羅漢の会)など、多数の教室や行事も開催しています。
今回は、そんな祥雲寺の魅力をご紹介したいと思います。
祥雲寺のしだれ桜と広大な境内を彩る四季の草花
石段を上り、山門をくぐって進むと、右手に見えてくるのが、県の天然記念物にも指定されている「しだれ桜」です。
今回訪れたのは12月初旬なので、開花している時に撮影したのが、こちらの写真です。
品種としてはヒガンザクラで、この品種の中では県内最大級の大きさともいわれています。
伝承によると、このしだれ桜は明暦年間(1655〜57年)、本堂再建の際に、記念樹として植えられたと伝えられています。
その樹齢は約350年、1957年には県の天然記念物に指定され、さらに1989年には「とちぎの名木100選」に選定されました。
「本当は、もっと立派なしだれ桜だったのですよ」と、説明くださったのは、今回境内を一緒にめぐり、案内していただいた安藤明之住職。
1948年の本堂火災により、一部が焼けてしまった影響で樹勢が衰え、一時期は枯死寸前になったそうです。
現在は処置の甲斐もあり、再び花をつけるようになりましたが、そのまま当時の姿で残っていればもっと大きな桜の木だったと、1932年頃に撮影したという、貴重なお写真を見せてくださいました。
しだれ桜の見頃は3月下旬から4月上旬ごろです。境内にはほかにも桜の木があり、そちらも一緒に楽しめます。
ちなみに、隣接する八幡山公園の「桜まつり」期間中は、お寺への車の乗り入れはできないそうので、注意しましょう。
境内には桜のほかにも、四季の草花がたくさん植栽されています。
これからの時期、1月から春にかけては、山門近くに植栽されているロウバイ、そして入り口付近の紅白の梅の花が、見頃になってくるそうです。
春から夏にかけては、青々とした木々や、本堂裏の池の蓮や藤棚のフジ、ツツジ、アジサイ、サルスベリ、紫色のミソハギの花などが咲くそうです。
秋にはヒガンバナ、そして本堂前のイチョウや里山のもみじなど、色鮮やかな紅葉が境内を彩ります。
季節の訪れを感じに、境内をゆっくり歩いてみるのもいいかもしれませんね。
弁天堂で行われる「べんてん祭り」と弁天様にちなんだ「音楽祭」
次に案内していただいたのが、「しだれ桜」のすぐ裏手にある弁天堂。
赤いお堂の中には、ふくよかでかわいい弁天様が祀られていました。
こちらの弁天様は「宇賀耶弁財尊天」。
元は近くの昭和小学校辺りにお祀りされていて、学校造成の埋め立てに伴い、このお寺の境内に遷座されたそうです。
「元々、この辺りは田んぼでね…」と、当時の昭和小周辺を写した、とってものどかな写真を住職に見せていただきました。
今ではすっかり中心市街地となってしまった現在の栃木県庁周辺ですが、昔はこの辺りにも田んぼがいっぱいあったのですね。
弁天様はそんな田んぼを潤す「水の女神」、そして安全と豊作を願い、地域住民から厚く信仰されてきたようです。
毎年7月7日には、「べんてん祭り」が開催されています。
弁天堂前では参拝者の厄難消除、財宝如意、商売繁盛などの祈願成就の御祈祷が行われるほか、「音楽の神」でもある弁天様にちなみ、数年前から本堂で「音楽祭」も行われているそうです。
ピアニストの原直子さんをはじめとした音楽家たちが出演。演奏や合唱、踊りなど、たくさんの方が訪れる催しになるそうなので、こちらもぜひ見てみたいですね。
壮観! 魂を込めて彫られた数百体の羅漢像が並ぶ「羅漢渓」
祥雲寺の見どころは、春のしだれ桜だけではありません。
「最近では、こちらの方へ訪れる方も増えていますよ」と次に住職に案内していただいたのは、本堂裏手にある「羅漢渓」。こちらではたくさんの羅漢像を鑑賞することができます。
お釈迦様のお弟子様は阿羅漢(羅漢)と呼ばれており、その昔、500人の羅漢様がいたといわれています。
祥雲寺ではこの羅漢様を石仏として彫り上げ、500体をお祀りしようと石彫会「羅漢の会」を立ち上げて、活動を行っているそうです。
訪れてみれば分かりますが、まさにここは「壮観!」の一言。
2019年12月に新しく10体が開眼され、現在の数は440体。
ひとつひとつ、魂を込めて彫られた羅漢像は、同じものが2つと無く、よく見るとわんちゃんを抱いている像や、あくびをしてしている像、逆立ちしている像、怪獣のかぶり物をしているユーモラスな姿の像など、見ていても飽きることがありません。
ぜひ、時間を忘れてゆっくり鑑賞したいスポットです。
また、こちらの羅漢像を制作している「石彫会(羅漢の会)」は、毎週土曜の13:00から、境内の石彫場で活動しています。
自分の彫りたいものを自由に制作できるそうで、過去には亡き夫や妻をモチーフにした像を彫った方もいるそうです。
会費は月額1,500円(材料費別)で、檀家ではない一般の方も歓迎とのことなので、石彫に興味のある方は一度見学に来られてみてはいかがでしょうか。
宇都宮で「西国三十三所観音」めぐりができるスポット
さらに、もう1つの見どころが「西国三十三番観音」です。
日本最古の巡礼路「西国三十三所」の観音様が、境内をぐるっと囲む約1キロの道のりに順番に祀られています。
まさか、宇都宮で西国三十三所観音めぐりができるスポットがあるとは思ってもみませんでした。
こちらは、先代住職が発願し、現住職が勧請したもので、遠い西国の霊場を偲んでいただくとともに、参拝することで「西国巡礼を志す方が1人でも増えるように」と祈願して造られたものだそう。
実際に4年におよぶ西国三十三所巡礼で、各霊場からいただいてきた土を壺に収め、観音様の下に埋めてあり、各観音様はそれぞれが安置されている実際の寺院の印象や雰囲気に基づいて、周りを整備してあるそうです。
それぞれの場所には観音様の石像とともに、各寺院の詳しい説明や御詠歌が書かれた案内看板が立っており、1周約30分弱で巡礼することができます。
清水寺などの有名なお寺の観音様もあり、「修学旅行の時に行ったことあるなぁ…」などと、いろいろな想いを馳せながら歩くことができました。
毎月18日の早朝6:00から(11・12月は6:30から、1・2月は9:00から)、「朝詣り」という月例行事も行われています。
こちらは参加無料、申し込みも不要なので、興味のある方はぜひ朝に早起きをして一緒に参加されてみてはどうでしょうか。
道中は小高い山や階段もあるので、歩きやすい靴と服装でのご参加がおすすめです♪
もちろん、いつの時間でも自由に参詣できますので、自然豊かな境内を散策しながら観音様をゆっくりめぐってみてください。
本堂では坐禅会や写経会などさまざまな教室を開催
次に案内していただいたのは、2階建ての立派な本堂。
1978年に再建されたもので、本尊釈迦牟尼仏をお祀りする本堂の天井には、とても美しい天井画がありました。
住職は「お寺が、人と人、地域をつなぐコミュニケーションの場になってほしい。そうすることで、たくさんの方々に仏教を親しんでいただきたい」という想いから、先に紹介した石彫会や朝詣りのほかにも、一般の方も参加できる、さまざまな教室を催しています。
こちらの本堂では、坐禅会や写経会、フラワーアレンジメント、折り紙教室、陶芸教室、茶道教室などが行われていて、お寺の行事に合わせて、作品の展示やお茶会を実施されているそうです。
では、どんな教室があるのか具体的にみてみましょう。
坐禅会
毎月第4月曜の早朝、本堂で行われているは「朝坐禅会『指月の会』」。
時間は6:30〜8:00、参加無料で、事前の申し込みは不要、途中出入りも自由なので、通勤途中の方の参加も歓迎とのことです。
心身ともにスッキリした1日を迎えられる「朝活」として参加してみるのもいいですね。
仕事終わりに…という方は、夜の「坐禅会」もあります。
祥雲寺の雀宮布教所「善應院(宇都宮市南町1-36)」では、毎週水曜18:00から坐禅会が行われています。第4水曜はお休みです。
また要望に応じて、祥雲寺本堂にて団体の坐禅会も受け付けているそうです。
写経会
5~11月の第2日曜の14:00からは、本堂で「写経会」が開催されています。1〜3月はお休みです。
「般若心経」などの聖典を紙や経石に写経することができ、こちらも参加は無料、事前の申し込み不要です。
筆・墨・硯・紙は借りることができるそうなので、一般の方も自由に参加できますよ。
また、4月8日は、お釈迦様のお生まれになった日。祥雲寺ではご誕生を祝う行事として「花祭り大写経会」が4月8日に一番近い土曜に開催されます。
「花祭り」は境内のしだれ桜が満開の頃とちょうど重なるので、あわせて訪れてみてはいかがでしょうか。
“開かれたお寺” 祥雲寺で新しい魅力を発見
たくさんの羅漢像に出合えるスポット「羅漢渓」や、西国三十三所の巡礼ができる「西国三十三番観音」など、身近に仏教にふれあえる場所を造ったり、一般の方でも気軽に参加できる教室をたくさん開催したりと、さまざまな学びの場、人や地域のコミュニケーションの場として、誰でも気軽に立ち寄れる“開かれたお寺”。
今回、住職のお話を聞きながら境内をめぐってみて、感じたのはそんな想いでした。
広い境内で四季折々の自然を感じながら、文化交流の場として、また時にはリフレッシュの場として、ふらりと立ち寄れる場所―それが「祥雲寺」。
まだ訪れたことのない方は、新しい魅力を発見できるかもしれません。
ぜひ祥雲寺に足を運んでみてくださいね。
曹洞宗 戸祭山 祥雲寺
宇都宮市東戸祭1-1-16
028-622-5719
公式HPはこちら
※情報はすべて取材当時のものです。価格・メニューなどは変更されている場合があります。
価格はすべて税込みです。詳細はお店のウェブサイトでご確認ください。
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